割安、割高ということだけで株価は動かない

今日は割安、割高といった視点について考察してみます。

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PER

私も陥りがちな思考として、単純に、この会社は割安だから買いという考えがあります。

もし、そのような思考回路になった場合、どれくらいこの会社について調べたかを一度立ち止まって考えることにしています。

割安度をはかる指標としてはPERが有名で、これは株価を一株あたりの純利益で割ったものですよね。

例えば、PER = 30ならば、純利益の30年分をまるまる受け取ったら、現在の時価総額と同じになるとざっくりと考えられます。

例えば米株だと、市場全体のPERは20倍くらいだとすると、PER 5とかで取引される株は割安、PER100なら割高と一般的には言われます。

PERの問題点

ただ、このPERもそうですし、割高や割安をはかるとされる指標の問題点は時間軸を考慮していないことでしょう。

PERからみた、割安、割高というときに背景にあるのは、現在の株価と利益だと思います。

PER 100倍の株は、確かにPERの現在の相対感という観点では割高でしょう。

しかし、PER 100倍の株の利益が10年後に10倍になれば、10年後のPERは10倍になるので、10年後のPERで見れば割安になります。

つまり、PER100 だろうが、PER 5だろうが、何らかの背景があって、その値段がついています。

だいたいそれは構造的なもので、何もなければ動きません

一番やってはいけないと感じるのは、PERが5倍の株をスクリーニングで見つけて、これは安いと大して調べずに買うことだと思います。

このような株は理由があって割安に放置されているのであって、市場参加者が吟味した結果その株価になっているということです。

割安な株を見つけたときは、こんなお宝があったのか! と舞い上がってしましますし、結構そのような失敗をしています。

そのような株を買ってもすぐに株価は上がることがないことが多いです。

それでは、株価はどんな時に動くか

株が上がったり下がったりする理由はシンプルで、欲しい人が増えたら上がりますし、逆に減ったら下がります。

その要素として重要なのは業績、いわゆるファンダメンタルです。

業績と株価は比例関係にあり、業績が上がれば株価も上昇する傾向があります。

業績に対し、どれくらいの評価をするかという視点も株価のドライバーです。

株価は業績×PERなので、PERはその会社に対する期待値を表しているといってもいいかと思います。

ファンマネの腕の見せ所は、業績がしっかりしていることを前提に、この期待値の大きな変化をとらえることだと思います。

このPERと利益成長力はだいたい比例関係にあります。

イメージとしてPER 10倍というのは米株だと大手通信株。ほとんど成長は見込めません。

PER 30倍は市場よりやや成長する株。

PERの使い方としては、10倍の株と30倍の株をどちらが割安かとか考えるために使うのではなく、

この会社の株価について市場はどのように考えているのか図るためのツールとして使われることが多いと思います。

PER 10倍で現在業績もあまり伸びていないのであれば、市場は今後も成長は特に加速しないとみていることになります。

自分なりのリサーチで、将来業績が加速することに自信があり、実際加速すれば、PER30倍で評価されると踏めば、現在の株価は割安といえるでしょう。

もしそれが実現すれば、株価は上がります。

その時は業績が増加した分と、会社に対する期待値が増加した分だけ株価は上昇します。

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