運用をしていく中で、リバランスという言葉が出てきます。
今回は、このリバランスについてわかりやすく記事にしました。
リバランスの目的
リバランスとは、売買を行うことで、個別株などの現時点のウエイトをターゲットとなるウエイトまで戻す行動を指します。
運用者は、ウエイトという考えを持ってファンドを運営しています。
これは、個別株のウエイトまた、資産間のウエイトを指します。
例えば、パッシブファンドであれば、TOPIXなどの指数内のウエイト。
アクティブファンドであれば、個別株にターゲットのウエイトを決めています。
株、債券を組み合わせたバランスファンドであれば、株のウエイトがこれ、債券のウエイトがこれと決めています。
リバランスを行う意味
リバランスを行うことで、ターゲットとなるウエイトに戻ります。
効果として、
①より効率的なポートフォリオになる。
②利食い、押し目買いとして機能する。
ことがあげられます。
①に関して、ウエイトは適当に決めているのではなく、リスク・リターンを考慮して設定されます。
そのため、ターゲットウエイトに戻す行為は、リスク・リターンを適正化する効果が見込めるということです(アクティブの場合はあくまで仮説上です)。
②に関しては、リバランスの行為自体が上がっている銘柄を売り、下がっている銘柄を買う行為なので、市場の極端な値動きから自然と利益が上がることも期待されます。
リバランスの影響は?
リバランスにより、上がりすぎていた銘柄やセクター、資産が一時的に下がり、下がりすぎていたものが一時的に上がるという影響が観察されます。
機関投資家が持っている銘柄に限られますが、下がり続けていた銘柄が一か月に一回くらいの頻度で、出来高を伴って不自然に1日や2日上げることがあります。
また急激に株価が上がっていた銘柄が1、2日大きく下げ、また上昇に戻るということもよくあります。
色々な銘柄のチャートを見ていれば、たまにこのような値動きをしている銘柄があります。
小型株であれば、影響が顕著です。
いずれにせよ、リバランスが影響であれば、影響は短期間です。
リバランスはいつ行われるか?
リバランスはいつ行われるかというと、明確な答えはありません。
しかし、月末にかけて行われるのが基本であると思います。
理由は、顧客へのレポーティングやリスク管理で使用する残高が月末ベースであるところが多いため。
感覚的にも月末にかけて、月中大きく上がっていた銘柄やセクターが逆に下げることが多いと感じます。
クオンツファンドなどは、きっちり月に一回リバランスすると思いますが、ファンドの戦略によっても異なるでしょう。
あまり厳格なウエイト管理を行わない方針のファンドであれば、顧客の資金の出入りの際にリバランスを行うことで十分であるケースもあります。
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