※当記事は企業のビジネスモデルや優位性を理解した上で、個別株に投資したい方向けに書いています。
10Kとは?
10Kは、日本株で言うところの有価証券報告書で、一年に一回、法定開示書類として開示されるものです。
入手方法は企業のHPのInvestor relationsのカテゴリーの中でSEC filingというカテゴリーがあり、そこでAnnual filing(年次報告書)を選択すると直近のものが入手できると思います。
うまくいかなければ、Googleで企業名(もしくはティッカーコード)と10K、もしくは企業名とAnnual reportといれて検索すると上の方のページに出てくると思います。
アニュアルレポートと10Kの違い
アニュアルレポートは日本でいうところの、統合報告書です。
自社が報告したい内容と10Kがセットになったものです。
自社が報告したいことがなければ、アニュアルレポート=10Kの会社も多いです。
アニュアルレポートの前半部分はCEOメッセージや直近の業績などが書かれており、後半が10Kになります。
10Kを読むと何が分かるか
10Kは法定書類だけあって、型が決まっており、必ず同じ構成になっています。
ビジネスの概要、セグメント情報、業界動向、競争環境、リスクファクターについて
前半10ページ程度で記載されています。
慣れてくると、10分程度で、企業のビジネスモデルと競争環境、リスクが一通り頭に入るようになります。
ちなみに、10Kは100ページ以上ありますが、読むのは、最初の10ページ程度で大丈夫だと思います。
後半のページは財務情報などが乗っているページになります。
前半はPart 1という区分になっています。
Part 1のうち、最初のBusinessという項目と、その次のRisk factorという項目で大体企業の概要をつかむことができます。
10Kと日本の有価証券報告書の違い
10Kにしかない部分を書くと、競争環境が把握できる点です。
競合がどの会社か、名指しで書いてあることも多いです。
これは、取材しないとわからない日本と比べると個人投資家にとってはメリットが大きいです。
加えて訴訟大国だけあって、リスクファクターについても詳しく書いています。
例えば、ターゲットという米家電小売りの会社があります。
この会社の昔の10Kには、信用情報が外部に漏れ、その補償費用などが発生する可能性がリスクファクターとして記載されていました(その後クレジットカード情報が店舗から外部に漏れたことは記憶に新しいです)。
このように誰でも手に入る情報ながら、非常に有益な情報が詰まっています。
ウォーレンバフェットも10Kを読み漁っていることは有名ですよね。
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